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イデヤっ子2021年4月号 ~ “円弧形状”の処理槽 ~

製 作 記  “円弧形状”の処理槽
 現在、弊社では1個流しのめっき装置を製作しています。
この装置は供給装置が搬送ベルト上のジグに、ワークを1個ずつ供給し、連続搬送して、各処理を行う物です。その概要は右図の通りで、青い点線の折り返し部分があります。
 今回のプロセスでは、ワークを空気中にさらす時間に制限があり、この折り返し部分でも薬液処理を継続する必要があります。この様な処理に対して、我々は従来、四角い槽を設置していました。しかしながら、この方法では余計な薬液が必要となり、サブタンクや加温ヒーターも無駄な容量を必要とします。
 そこで、今回、弊社は“円弧形状の処理槽”を製作しました。右がその写真です。ユニットの構成は処理槽とサブタンクです。この処理槽の造形は3Dプリンターで行いました。
その上で、表面にFRP処理を施し、強度と耐薬品性を向上しています。
 このように、弊社はできる限り仕様に応じた、適切なモノ造りを実施するようにしています。
ご参考にして頂ければと思います。

編集者のひとり言  芸術で“てめぇの人生”を生きる(後編) ~ 岡本 肇
 先月に引き続き、画家、岡本氏のインタビューです。
岡本氏: 中国武者修行で最も影響を受けたのが水墨画でした。それは白黒の
    絵の中に、色彩までを感じるほどの衝撃でした。
    目からウロコのごとく私の創造力が掻き立てられ
    たのです。
編集者: その感性と創造力は大変興味深いですね。
    実は弊社の経営理念が「創造」です。そのあた
    りについてお伺いできますか?
岡本氏: 私の中から湧き出てくるものが基本だと思って
    います。ハッ!と出てくるインスピレーションで
    すね。そして、このインスピレーションから具体
    的作品に仕上げていくのですが、それだけで描き
    始めるのではなく、じっくり練る事を大切にして
    います。インスピレーションと熟慮の間を、行ったり来たりして、
    初めて納得のいく作品に仕上がっていきます。
編集者: その様な感性と創造力に対して、日々気をつけておられる事はありますか?
岡本氏: 日々、いろいろなものを目にしますが、できる限り人造物ではなく、自然界のものを
    観察するようにしています。それが具体的に、どう活かされているか、私もわかっていません
    が、その方が邪魔されないような気がします。実はこう見えて、器用なものですから、人造物
    に変に影響を受けると、知らず知らずに真似をしてしまいます。
編集者: その様なオリジナル性の高い作品を通して、世の中に伝えたい事はありますか?
岡本氏: その様な、おこがましい事、考えた事が無いですよ(笑)。デザインの仕事を辞めてわかった事
    が「デザインは人の為、芸術は“てめえ”の為」という事です。私の仕事にはマーケティングも何
    もありません。ただ、自分の中から出てくるものを表現し、作品にする。
     それでも、こんな私に共感し、お金を出して下さる方がおられるのですから、本当にありがた
    い事です。
編集者: 読者の中には開発者の方も多くおられます。お聞きしたお話が少しでも参考になればと
             思います。
    今回は、ありがとうございました。

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