イデヤっ子通信
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2020年11月号イデヤっ子2020年11月号 ~ 50周年 特別企画 ~
50周年 特別企画 ~ 「50才のイデヤ」③ 創業社長 出村 剛 全5回シリーズ ~
*誰も対応できなかった英語の電話。しかし、それを機に、出村の目は海外にも向き始めた。
このシリコンバレーの珍道中は直ちに成果を出さなかったが、その後の海外販売が着実に伸びて行った。日本に近い韓国、台湾は勿論、フィリピン、マレーシャ、タイなどの東南アジア、更にアメリカ、ヨーロッパへと販売が広がっていったが、発展を始めた頃の中国はしばらく後の事になる。
その頃にはイデヤの記事が新聞にちょいちょい載るので、いろいろな銀行マンがやって来て
「融資は頑張ります、手形の割引も低金利で……」とハンコを押すように同じことを言うが、取引銀行を増やす必要が無いので、全てお断りした。そんな時、銀行マンらしからぬボサッとしたS銀行の男がやって来て「融資や手形割引の話は聞き飽きているでしょう、だが私がイデヤさんの役に立つことをしたら取引してくれますか?」と言う。
「勿論、それは大歓迎だ」と返事をしたら、1ヶ月ほど経って再び現れた彼が、工場の土地を買う話を持ってきた。私はその日暮らしの経営の中で、自分の工場を作ることなど夢にも思っていなかったが、その構想がドンドン進み、年商の3倍ほどの融資を受けて土地と工場が手に入った。このことは作業に便利な広い場所ができた事以外に、それが担保能力を発揮して資金繰りが大変に楽になり、経営を助けた。
……当時は日本の高度成長期だったので土地の価格が年々上昇したことに助けられた。
ここまでやって来た過去を振り返ると工場の軒下を借りた町工場の社長に助けられ、機械を組み立てる人に助けられ、NECの人達に助けられ、高専の先生に助けられ、海外進出には英語の堪能なその道の人に助けられ、銀行にも助けられ、時の運にも助けられ、世間の皆さんから助けられてヨチヨチと歩いてきた。そして、次の方向を考える時、現状のハンダ機の分野だけでは限界を感じ始めていた。
編集者のひとり言 ~ 1867年11月15日 京都にて ~
1867年11月15日は坂本龍馬が京都の近江屋で暗殺された日です。高知に生まれ、江戸そして近畿から西日本を駆け回った龍馬ですので、ここ京都にも龍馬の足跡が多数あります。その中でも有名な船宿「寺田屋」は弊社より約25km北上した京都市伏見区に現存しています。今でも宿泊する事ができる宿として、現役を続投されています。
ちょうど3日前の日曜日に、このあたりで開催された龍馬祭りに、弊社の社員Aさんが行った来たらしく、その様子を写真と共に伝えてくれました。
その中で最も印象的だったのが「龍馬の書き記した書類が非常に多かった」という事です。
彼の筆まめは、姉、乙女への手紙でも有名ですが、寺田屋内に書き記された書類には、彼が日々、新たな日本へ向け、考え続けた事を物語っています。
考え、行動し、反省する・・・約150年前に偉業を成し遂げた龍馬が、現在の企業経営と同様、汗を出し、知恵を出していた事がわかります。
人は基本的に変化を嫌う生き物と聞きます。その中で250年続いた江戸幕府の日本を、大変革したのは、大変な事であったと推測します。
一方で、考え、行動し、周囲の人を巻き込み、説得すれば、一人の人間でも、世の中を動かす事ができるという事でもあるでしょう。
展示会情報 ~カーエレクトロニクス展 2021 に出展参加します ~
2021年1月20日(水)~1月22日(金) 東京ビックサイトで開催されますカーエレクトロニクス展に出展参加します。コロナウィルスの影響により、1年ぶりの展示会となります。詳細は来月号にて案内しますが、招待状ご希望の方は弊社 営業の森田までご連絡下さい。
森田のメール: morita@ideya.co.jp
株式会社イデヤ 編集者 |