イデヤっ子通信
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2024年7月号新型の継ぎ手を製作しました
製 作 記 ~ 新型の継ぎ手を製作しました ~
現在、WAF製架台フレームを1式製作しています。
本架台フレームは以前と同じく、WAF(Wood and FRP)で製作しましたが、継手と丸棒について、次のような改良を実施しました。
(1)丸棒の直径をφ39mmからφ40mmへ変更
本誌でもお伝えしています通り、WAFは木材を芯材にし、その外周にFRP処理を施しているものです。
今回の増径に際しては、芯材の直径は従来通りとし、FRPを厚くしました。具体的には、ガラスクロスの巻き数を、1枚増やしています。
今後製作する、大型の架台フレームも視野に入れた改良です。
(2)継ぎ手の形状変更
継ぎ手の形状を、3方向もしくは4方向に接続口が出ているものではなく、シンプルな四角形にし、そこに穴をあけて丸棒を差し込む形状にしました。
この改良の目的は、施工時間の短縮です。この継ぎ手は、木材をルーターで加工した後、その外周にFRPを施します。形状が複雑ですと、クロスの曲げや樹脂の含浸作業に手間がかかる為です。
この改善により、施工時間を40%削減する事ができました。
編集者のひとり言 ~ 京都の『島津さん』 ~
京都の人は親しみを感じる物や場所、お店に『さん』を付けて呼びます。一例を上げますと、“祇園さん”は八坂神社の事ですし、“おいなりさん”はいなり寿司の事を意味します。そうした中、さん付けで呼ばれる企業が二つだけあります。その一つは百貨店の大丸、あと一つは、島津製作所です。
この島津製作所の創業時の建物が、現在、記念館として運用されているという事で、先日、お邪魔してきました。
ご存じの方も多いと思いますが、この社名は薩摩藩の島津にルーツを持っています。それには、諸説あったようですが、1990年の調査で、関ヶ原の合戦から退却した島津義弘を、井上惣兵衛と言う人物が世話をし、そのお礼として島津の性を受けたという事が最終結論のようです。そして、この惣兵衛から数えて10代目の島津源蔵が、1860年に島津製作所を創業しました。
仏具の製造で起業した源蔵ですが、次第に彼の興味は理科機器に移っていきます。当時、海外製の理科機器がドンドン日本へ入ってくる中、日本でも同じモノを造ろうと源蔵は開発と製造に邁進します。そして、その意志と事業は二代目の源蔵に引き継がれ、この源蔵が大きく島津の事業を飛躍させ、今の島津製作所及びGS (Genzo Shimazu)ユアサバッテリーにつながります。
記念館には多種多様な製品が所狭しと並んでいました。その種類と数には、編集者も驚くほどです。それらの開発~製造~販売は挑戦と失敗の連続であり、源蔵親子の知と汗を想像します。
また、記念館の中には製品だけでなく、『家庭を滅ぼす人』『事業の邪魔になる人』
といった社訓があり、当時、源蔵がモノづくりだけでなく、人づくりにも熱心であった事を感じました。
こうした島津の精神は、100年後、田中耕一氏のノーベル賞受賞へとつながります。見学コースの最後に、田中氏の言葉が掲げてありました。ご参考までに・・・
『未知への挑戦では失敗する事を恐れないで下さい。
失敗は決して恥ずかしい事ではありません。失敗は自分が無知であった事を教えてくれます。
失敗から目をそらさなければ成長の糧とする事ができます。自分を信じて、また挑戦すればいいのです。』
社内の風景 ~ 新メンバーはイデヤのムツゴロウ ~
生産部門に新メンバーとして兼田が加わりました。聞くと、動物の飼育が趣味らしく、自宅はムツゴロウの世界のようです。本人曰く、成長と巣立ち見るのが喜びとの事です。
弊社製品の巣立ちも、苦労しながらも、喜びと共に見て頂けると、願っております。
株式会社イデヤ 編集者 電話:0774-72-5361 E-mail : sales@ideya.co.jp |